FF-5の開発には、3年余りというヘルメットにしては異例なほど長い時間がかけられた。しかしそれでも、そのスペックにしては比較的短期間で完成にこぎ着けているといえる。
その理由は、OGKカブトの本社内で、デザインからプロトタイプの製作、そして衝撃吸収試験等までを一貫して行っているからだ。
デザイン・設計チームによってCADで設計されたヘルメットは、コンピュータと連動した工作機械によってその場で成型され、1分の1のデザインスタディとして頭部のディフューザー等の形状が検証される。そこで大まかな方向が決まれば、本社1階のファクトリーで具体的な造型が行われ、プロトタイプがつくられる。さらに、それをベースに風洞実験や実走テスト、そして衝撃吸収試験等の試験を行い、それらをパスしてはじめて生産にGOサインが出る。というのが大まかな開発の流れ。そのほとんどを自社で行える設備を持ち、そのすべての作業に高い習熟をもって臨めるスタッフを擁するのが、OGKカブトの強みでもある。
OGKカブトは、10年以上も前からオートバイの最高速記録用の空力ヘルメットをはじめとして、自転車競技(アテネオリンピック)用、さらにはボブスレー用などといった空力が重視される分野のヘルメットの開発を積極的に行ってきた。FF-5はそこで得られた膨大なデータを基礎として考案され、開発には航空機開発用の本格的な風洞施設でのテストまで行って開発された経緯がある。極限状態で使用されるヘルメットの空力にこだわってきたメーカーが、一切の妥協なく開発した前代未聞の市販空力へルメット、FF-5。その高いパフォーマンスは、OGKカブトこだわりのクオリティ管理術によって生み出されていたのだ。
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OGKカブト本社は、本社機能に加えて3階にデザイン部門と設計部門を備え、1階に試験施設を擁する。 |

写真上は左がアテネオリンピックで使用された自転車競技用、右がオートバイの最高速チャレンジ用。ともにかつて開発された空力へルメット。写真下はCADで設計された図面からNCでクレイモデルを切削。
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