ヘルメットのメンテナンスについて
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ヘルメットは大事に扱おう!

普段皆さんが何気なく使っているヘルメットはご承知の通り、万一の事故や転倒の際にあなたの頭を守るものです。どのヘルメットメーカーでも「ヘルメットは正しくかぶり、大切に扱いましょう」という事を言っていますが、何故そこまでいうのか?今回はその理由を出来るだけ分かりやすく説明しましょう。

ヘルメットはとってもデリケート!

ヘルメットは、外側からヘルメットの外殻「シェル(帽体)」と、衝撃エネルギーを吸収するための「ライナー」から成り立っています。
シェルには、近年色々な材質が用いられており、使われる用途などで大きく分類され、「FRP(強化ガラス繊維)」や「ABS樹脂」などが使われていますので、取扱やお手入れ時など、色々な事に注意して扱わなければなりません。

●ヘルメットは1度きりの衝撃で、もう使えない・・・

ヘルメットのライナーは、発泡スチロールから出来ており、強い衝撃が加わるとへこむことにより、衝撃エネルギーを吸収します。一度、ご家庭にある発泡スチロールを指などで強く押してみてください。へこんだ所は2度と戻らないはずです。
(くれぐれも自分のヘルメットやお店の商品では試さないでね!)
このことからも分かるように、万一ヘルメットに一度でも強い衝撃を受けてしまったら、二度と衝撃を吸収することが出来なくなり、大変危険なのです。また、強い衝撃を受けても外観上全く無傷に見えることがありますが、ほとんどの場合内側のライナーに損傷が生じています。(下記イメージ参照)このことから、万一、事故や転倒などで衝撃を受けてしまったら、そのヘルメットを使い続けずにすぐに交換するようにしましょう。当然、ヘルメットを投げつけたり、ヘルメットの上に座ったりなんて、絶対にダメ!ヘルメットは優しく扱いましょう。また、保管場所もバイクのタンク・シートの上や、高所など、落下するおそれのある場所には置かないようにしましょう。

ヘルメットは1度きりの衝撃で、もう使えない・・・

●ヘルメットは熱にとっても弱い!

先程もお話した通り、ヘルメットの部品等にはプラスチック材質(熱可塑性樹脂)が多く使われています。プラスチックは、熱にはとっても弱いため、保管やメンテナンスにも気をつけなければなりません。ヘルメットに熱を与えると、ヘルメットのあらゆる材質が変質してしまい、ヘルメットの性能が発揮されなくなります。厳冬期の暖房機のそばや、車中などの異常に温度が上がる場所(50℃以上)、真夏の直射日光が当たる場所などには、絶対に保管してはいけません。また、メンテナンスの際も、50℃以上の熱湯を用いて丸洗いしたり、洗浄するのも良くありません。

●改造も絶対ダメ!

ヘルメットの基本構造は、安全性能を徹底的に追求してはじめて設計されています。たくさん穴が開いている、サイクル用ヘルメットも安全性能を維持できる最大限の注意を払いながら設計されています。また、トップベンチレーション機構付きフルフェイスヘルメット(バイク用)は、8〜6つのエアホールを開けていますが、これは「安全性」を徹底的に研究して設計されているうえで最小限に抑えてあり、むやみやたらに開けている訳ではありません。
ですから、ヘルメットに穴を開けたり、切断・分解するような改造は絶対にしないでください。

●ヘルメットに塗装を施すなら、専門業者にまかせよう。

ヘルメットの基本材質は、有機溶剤系のラッカースプレーなどには大変弱く、少しでもそれらが付着してしまうと、たちまちシェルやライナーが変質してしまいます。こうなるとヘルメットとしての役目を果たせなくなり、使い物にならなくなってしまいます。
「オリジナルのヘルメットを作りたい」、「ペイントがしたい」とお考えのあなたは、迷わず専門の業者へ依頼しましょう。

メンテナンスが寿命のキーポイント!

ヘルメットは使用にともない、老朽・劣化等の経時変化によって、新品の時と同じ性能を維持できないこともあります。このため、ヘルメットの耐久性を考慮して、製品安全協会と日本安全帽工業会により、ヘルメットの有効期間を「購入後3年間」と定めています。
有効期間を過ぎたヘルメットは、事故や転倒の際に十分な保護性能を発揮しないおそれもありますので、十分にご注意ください。
また、有効期間の3年の間も、粗末な扱いをすると、寿命はさら縮まります。それを避けるためにもしっかりとメンテナンスをしましょう。

●使い終わったら、しっかりお手入れを!

海や川に浮かんでいる、ゴミの発泡スチロールを見たことがあると思います。風雨にさらされ、波におされて表面がボロボロになった発泡スチロール。ヘルメットの要である「ライナー」にもそれと同じ発泡スチロールが使用されていることは、上記で説明しましたね?粗末な扱いをしていると、保護性能のキーポイントであるライナーが傷んでしまい、万一の時に役立ちません。降雨時の走行後や、大量に汗をかいた時など、しっかり水分を取り除いてあげることが必要です。また、雨ざらしなんてとんでもない!湿気によりヘルメット内部にカビなどが発生する原因にもなり、衛生的にも良くありません。ヘルメットをしっかり乾かしてあげる事が大切です。

●メンテナンスをしっかりしよう!

では、ヘルメットのメンテナンスはどうすれば良いのか、簡単に説明しましょう。

★シェル(帽体)のクリーニング
中性洗剤を清水で薄め、柔らかい布に含ませて軽く拭き取るようにし、乾いた布で水分をしっかり拭き取ります。なお、シンナーやガソリン、ベンジンなどの有機溶剤や、有機溶剤系クリーナーはご法度!シェルの材質に悪影響を及ぼす可能性がありますので、絶対に使用しないでください。
★シールドのクリーニング
これも中性洗剤を清水で薄め、柔らかい布に含ませて、軽く拭き取るようにします。この時なるべく布にたっぷり洗剤水を含ませる事がポイントです。なお、使用する布はできるだけ表面がなめらかな柔らかい布を使用し、ティッシュペーパーや、粗生地のタオルなどは絶対使用しないようにしてください。シールド表面に細かいキズが付き、夜間や日中走行時の乱反射による視界不良を引き起こす原因となります。
※シールドは、前方から飛来する小石や虫などで、必ずキズが付く「消耗品」です。適時交換することをお薦めします。
★内装のクリーニング
内装脱着タイプのものは、市販の洗濯用洗剤で手洗いするか、洗濯ネットに入れて洗濯機で洗い、十分に乾かして下さい。
また、脱着できないタイプのものは、中性洗剤を清水で薄め、柔らかい布に含ませて、軽く拭き取るようにし、風通しの良い場所でしっかりかげ干しして乾燥させます。

●メンテナンス後の保管について

上記で説明したように、ヘルメットは大変熱に弱いので、50℃以上になるような場所での保管は避けてください。また落下させただけでも、衝撃を吸収してしまうので、バイクのタンクやシートの上などの不安定な場所には置かず、平らな落下の心配が無い場所に保管するようにしてください。

正しくかぶらない限り、意味がナイ!

最後に、ヘルメットの正しいかぶり方についてお話しましょう。
ヘルメットは、真っすぐにかぶり、アゴヒモをしっかり締めることにより、はじめてヘルメットとしての機能を発揮します。「ちょっとそこまで…」とか、「面倒くさいから…」は、絶対にダメ!ヘルメットはきちんと正しくかぶりましょう。

●あごひもは正しく正確に!

ヘルメットのアゴヒモは、厳しい規格試験が行われるほど、ヘルメットの重要な部分。
万一の事故や転倒の際、その衝撃で脱げてしまわないようにするための保持装置で、あなたの大事な命を守る大切な部分ですので、必ずしっかり締めましょう。
また、ヘルメットをお買い上げいただいたら、すぐにアゴヒモの調整をしましょう。人の頭の大きさは非常に個人差があるため、ヘルメットの出荷時のアゴヒモの長さは、標準で調整されています。いくら正しくあごひもを締めても、アゴヒモが緩かったら全く意味がありません。ご使用前には必ず長さの調整をしてください。

●ヘルメットは正しくかぶりましょう!

ハーフ型ヘルメットをちょこんと頭に乗せただけや、首にぶら下げるだけの「アミダかぶり」をしている人をたまに見かけます。当然のことながら、そのようなかぶり方では、全くと言っていいほど、ヘルメットの意味がありません。フルフェイスタイプのヘルメットでも、正しくかぶらないと全くヘルメットとしての機能が果たせません。それどころか、浅くかぶったり、深すぎたかぶり方も、視界の妨げにもなりとても危険です。ヘルメットは正しくかぶりましょう。

ヘルメットの正しいかぶり方(フルフェイスタイプの場合)
深くかぶりすぎ 良い例 浅くかぶりすぎ
× 深くかぶりすぎ 良い例 × 浅くかぶりすぎ
(アゴが出ている)

●あなたにぴったりのサイズを選んで、Nice Riding!

ヒトの頭や、顔の形状には個人差があるため、ぴったりフィットのヘルメットを選ぶためには、必ずお店などで試着をするようにしましょう。ヘルメットは緩すぎると、悪路や段差を走行した場合にヘルメットが前方や後方にずれてしまい、大変危険ですし、きつすぎると、圧迫のための頭部付近血行不良により、気分が悪くなったり、頭痛が生じたりしてしまいます。快適走行を行うためにも、自分の頭にぴったり合ったヘルメットを選ぶことが重要です。
また、サイズ選びがよく分からない方は、お店の人のアドバイスを受けるのも良いでしょう。